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配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する
法律の一部を改正する法律案の概要
1 「配偶者からの暴力」の定義の拡大
本法において「配偶者からの暴力」とは、配偶者から
の身体に対する暴力又はこれに準ずる心身に有害な
影響を及ぼす言動をいうこととするとともに、離婚後に
元配偶者から引き続き受けるこれらの暴力又は言動も
これに含める。なお、保護命令に関する規定及び警察
長本部等の援助に関する規定等については身体に対
する暴力のみを対象とするものとして整理するほか、
定義の拡大に伴い、前文について所要の改正を行う。
2 保護命令制度の拡充
(1)元配偶者に対する保護命令
離婚後も、元配偶者から引き続き受ける身体に
対する暴力により生命又は身体に重大な危害を受
けるおそれが大きい場合には、裁判所が保護命令
を発することとする。
(2)被害者の子への接近禁止命令
る配偶者が被害者の幼年の子を連れ戻すと疑う
に足り言動を行っている等の事情があることから、
被害者がその同居している未成年の子に関して配
偶者と面会することを余儀なくされることを防止する
ため必要があると認めるときは、裁判所は、被害者
への接近禁止命令と併せて、被害者の子への接近
禁止命令を発することとする。ただし、被害者の子
が15歳以上のときは、その同意がある場合に限る。
(3)被害者と共に生活の本拠としている住居付近のはい
かいの禁止
退去命令において、被害者と共に生活の本拠と
している住居からの退去に加え、当該住居の付近
のはいかいの禁止を命ずることとする。
(4)退去命令の期間の拡大
退去命令の期間を2月間に拡大する。
(5)退去命令の再度の申立て
退去命令の再度の申立てを認めることとし、裁判
所は、配偶者と共に生活の本拠としている住居から
転居しようする被害者がその責めに帰することので
きない事由により既に発せられている退去命令の
期間内に転居を完了できない等、退去命令を再度
発する必要があると認めるべき事情があるときに限
り、これを発することとする。ただし、配偶者の生活
に特に著しい支障を生ずると認めるときは、これを
発しないことができる。
(6)保護命令の再度の申立手続の改善
保護命令の再度の申立てをする場合において、
配偶者暴力相談支援センターの職員又は警察職員
に対する相談等の事実に係る所定の事項が申立書
に記載されているときは、公証人面前宣誓供述書の
添付を不要とする。
3 市町村による配偶者暴力相談支援センターの業務の
実施
市町村は、当該市町村が設置する適切な施設におい
て、当該各施設が配偶者暴力相談支援センターとし
ての機能を果たすようにすることができることとする。
4 被害者の自立支援の明確化等
(1)国及び地方公共団体の責務
国及び地方公共団体は、配偶者からの暴力を防止
するとともに、被害者の自立を支援することを含め、
その適切な保護を図る責務を有する。
(2)基本方針及び基本計画
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のため
の施策に関し、主務大臣は基本方針を、都道府県は
基本計画を定めなければならない。また、主務大臣
は、都道府県に対し基本計画の作成のために必要な
助言その他の援助を行うよう努める。
(3)配偶者暴力相談支援センターによる自立支援の明確
化及び調整機能の発揮等
被害者が自立して生活することを促進するため、就
業の促進、住宅の確保、援護等に関する制度の利用
等について、情報の提供、助言、関係機関との連絡調
整その他の援助を行うこと等を、配偶者暴力相談支援
センターの業務として明記する。
(4)民間団体との連携
配偶者暴力相談支援センターは、その業務を行うに
当たっては、必要に応じ、配偶者からの暴力の防止及
び被害者の保護を図るための活動を行う民間団体との
連携に努める。
(5)福祉事務所による自立の支援
福祉事務所は、生活保護法、児童福祉法、母子及び
寡婦福祉法その他の法令の定めるところにより、被害
者の自立を支援するために必要な措置を講ずるよう努
める。
(6)関係機関の連携協力
都道府県又は市町村の関係機関その他の関係機関
は、被害者の保護を行うに当たっては、その適切な
保護が行われるよう、相互に連携を図りながら協力
するよう努める。
5 警察本部長等の援助
警察本部長等は、配偶者からの暴力を受けている者
から、被害を自ら防止するための援助を受けたい旨の
申出があり、その申出を相当と認めるときは、国家公
安委員会規則で定めるところにより、被害の発生を防
止するために必要な援助を行うものとする。
6 苦情の適切かつ迅速な処理
関係機関は、被害者の保護に係る職員の職務の執行
に関して被害者から苦情の申出を受けたときは、適切
かつ迅速にこれを処理するよう努める。
7 外国人、障害者等への対応
職務関係者は、その職務を行うに当たり、被害者の
国籍、障害の有無等を問わずその人権を尊重しなけれ
ばならない。
8 検討
改正後の本法の規定については、改正法の施行後3
年を目途として、その施行状況等を勘案し、検討が加
えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられる
ものとする。
9 施行期日
この法律は、公布の日から起算して6月を経過した
日から施行する。
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